民間企業vs公務員

民間企業も公務員(高校教員)で働いた実体験をもとに、どちらがどんな人に向いているかを書いていきたい。転職で悩んでいる人に何か一つでも刺されば幸いである。

目次

まずは給料から考える

新卒で高校の教員(臨時的任用職員という契約社員)として2年間働いたが、毎月の総支給額は24万円ほどで、諸々引かれて20万程の手取り額だった。初年度の夏のボーナスは半月分の13万円ほどで、ボーナスって結構もらえるもんだなと感動したのは今でも覚えている。

冬のボーナスは2か月分もらえて48万円ほどいただけた。新卒初年度にしてはかなりもらえている方ではないだろうか。2年目、大きな昇給はなかったが、夏のボーナスも2か月分もらえたので結果として年収は増えた。2年目から住民税が重くのしかかったが、それでもしっかり年収は伸びた。新卒後2年目の年収が400万円位は公務員万歳としか言いようがない。

ここから教員として、公務員として順調なライフを送ることができれば、こんな風にブログを書くことはなかっただろう。紆余曲折あり民間企業に転職することになり、そこからは順調に年収が下がっていった。転職1社目はITベンチャーという華やかさに引かれて決めた。そしたらゴリゴリのコピー機販売会社だった。

公務員から民間企業に転職した時は、営業職でバリバリに稼ごうという強い気持ちがあったが、すぐにその気持ちは消え失せた。何しろ、コピー機なんて誰も買わない。自分合わせ3人の同期がいて、毎日50件以上の飛び込みを2か月間行ったが、売れたのは1台だけ。3人で1台だけだ。そもそもベンチャーなので歩合もしっかり決まっておらず、毎月固定給の25万円しかもらえなかった。入社後3ヶ月で辞めた。

次の会社は学習塾の正社員。教員としてのキャリアが活かせると思いまたもや教育業界に飛び込んでみたが、民間企業と公務員はやっぱり違う。利益を生み出さなければ生きていけないのだ。そこでは月給27万円ほどもらえていたが、ボーナスは雀の涙ほどだったので、新卒後1,2年目の時よりも給料は下がった。そして現在は再び転職、web業界に足を踏み入れて順調に給料も下がった。

実際の年収

神奈川県高校教員時代(新卒1年~2年目):400万円
学習塾正社員(3年目~5年目):350万円
web広告営業(現在):300万円

業務内容から考える

どんな仕事にも向き不向きがある。同じ職種でも環境が違うだけで別の仕事だと感じることもある。

学校現場はブラックだといわれることが多々あるが高校はそんなことない。モンペや問題児などメディアに取り上げられることはあるがあれは極一部。民間企業でもクレーマーや取引先の嫌な奴がいるように、人間関係の問題はどこでも起こり得る。ただ、土日に部活動があるので、一日しっかり休みを取れる機会は多くないのは事実だ。

公務員はとにかく割り振られた仕事をこなすことが最優先される。自分の場合はそれが授業であり、部活動の指導であった。割り振られた仕事をこなせば、それ以外の時間は基本的に自由。自分の裁量で仕事ができたので、かなりのんびり仕事ができた。もちろん、授業の準備はあるし教科研究も行う時間は必要だったから、のんびりしながらもやることは結構目の前にあった。

目の前に仕事に抵抗はないが、何か新しいことにチャレンジすることはほとんどなかった。新しいことにチャレンジすることは、自分で自分の仕事を増やすことになる。公務員には共通する思考だと思う。生徒のために課外授業やイベントを参画する先生も数名はいたが、ほとんどの先生はそんなことはしない。文科省から言われた仕事だけだ。

よって、刺激的な毎日は訪れない。自分で考え行動しているようで、言われた仕事を自分なりに考え行動しているだけなので、刺激はほとんどなかった。

対して、民間企業はとにかく利益を生み出す行動が最優先。自分にとってこれは苦手だった。そもそもそれが嫌で公務員になろうと決めたのに、どうしてこうなってしまったか。どの会社でもまずは利益が必要で、企業の思い描くビジョンなどは飾りのように感じる。薄っぺらいし、社会貢献なんてしてる気持ちには一切ならない。とにかく自分たちが食べていけるように人様にサービスを提供し利益を受け取ることが第一。

お客様は神様なんて言葉を誰が作ったのかはしらないが、神様に大変失礼だし、お客様はただの人間である。ただ経験したどこの民間企業も、お客様があってこそ我々は生きていけるんだという考えが根底にあった。理解できなくもないが、頭をペコペコ下げて、どこもかしこも似たようなサービスを提供し、お金を受け取るという仕組みはやっぱり好きじゃない。

自分の能力を棚に上げて物を言っていることに関してはご容赦いただきたい。

ただ、新しいことにチャレンジできる舞台は圧倒的に民間企業の方が整っているし、アグレッシブな人も多いと感じる。新しい可能性のためのチャレンジを止められることはかなり少なかった。自分が勤めたのは数名規模のベンチャーや100規模の中小企業なので、大企業とは違うのかもしれないが、前に歩を進めようとする人が止められるような環境は一つもなかった。

公務員と民間企業の業務まとめ

・公務員(高校教員)の方がのんびりと仕事ができる
・民間企業はとにかく利益を生み出すことが優先(当たり前の話)
・安定しているのはやっぱり公務員
・刺激があるのは民間企業

 

まとめ

自らの能力を棚に上げて社会への不満や考えを述べたが、自分の年収は毎年着実に減っている事実が掴めた。刺激がない毎日でも、公務員として人生を送ることは、日本で生きていく上で悪い選択ではないのかもしれない。

公務員から民間企業へ転職を考える人は、今一度思いとどまることを考えてほしい。

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